近年、ドローンは私たちの身近な存在となりました。ダイナミックな空撮映像はもちろん、測量、農薬散布、点検、警備、配送など、ビジネスにおける活用範囲は拡大しています。
特に映像制作の分野では、ドローンは欠かせないツールとなりつつあります。
こちらでは、ドローンによるCM撮影で可能な映像表現や得られる効果、ドローンを使用しているCMの事例紹介、日本のCM制作を支える広告代理店・映像制作プロダクションの紹介など、ドローン撮影に関する情報をお伝えいたします。
目次
ドローンによるCM撮影で可能な映像表現や得られる効果

ドローン撮影は、従来の撮影技法では難しかった自由自在なカメラワークを可能にし、CM映像の表現の幅を飛躍的に広げています。広大な自然や都市空間をダイナミックに捉えることで、ブランドの壮大なスケール感や世界観を視覚的に強調できます。
また、ドローンならではの高度な飛行制御技術により、狭所や高所での繊細な追跡ショット、被写体に寄った流れるような動きの撮影も実現。これにより、視聴者の感情を揺さぶる臨場感あふれる映像表現が可能です。
こうした映像は、ナショナルクライアントの厳しい品質基準にも応え、単なる製品紹介からブランドストーリーの深い伝達まで、多層的かつ強力な訴求力を生み出します。結果として、視聴者の記憶に強く残る映像表現を実現し、ブランド価値の向上に寄与します。
ドローンを使用しているCM事例

近年、ドローン撮影はCM制作において重要な映像表現手法として急速に普及しています。高精度な空撮技術を駆使することで、これまでにないスケール感や臨場感を映像に吹き込むことが可能となり、ブランドイメージの強化に大きく貢献しています。
以下に、ドローンを活用した代表的なCM事例を紹介します。CMでは、ドローン映像がどのようにコンセプトやメッセージを効果的に伝える役割を果たしているのかに注目してください。
車のCMで重要なのは、単なるスペック紹介ではなく“この車と共に過ごす人生はどう豊かになるのか”を伝えることです。ドローン映像はそのための強力なツールとして、広大な自然や都会のスカイラインの中で車の存在感を際立たせ、走行のダイナミズムを余すところなく描き出します。視聴者は映像を通じて、自由に走る爽快感や所有する誇らしさを直感的に感じ取り、『自分もその世界を体験したい』という感情へと導かれるのです。
今後もドローン撮影技術の進歩とともに、CM制作におけるドローンの活用はさらに広がっていくことが予想されます。映像制作に携わるプロフェッショナルとして、最新のドローン技術と効果的な映像表現を常に追求することが重要です。
日本を代表する広告代理店とプロダクションを紹介
企業のブランドを世に送り出すCM。その映像は、戦略を練り上げる広告代理店と、クリエイティブを形にする映像プロダクション、両者の密な連携によって生まれます。CM制作に携わる皆様にとって、この両輪を担うパートナーとの出会いは、プロジェクトの成否を分ける重要な要素ではないでしょうか。
そこで本記事は、日本の広告業界を牽引する主要な広告代理店と、数々の傑作CMを生み出してきた代表的なプロダクションを、それぞれご紹介します。
広告代理店8選
1:株式会社電通グループ
日本最大の総合広告代理店であり、世界でもトップクラスの規模を誇ります。CM制作においては、企画からメディアバイイングまでを一貫して手掛け、国内外のナショナルクライアントの案件を多数担当しています。クリエイティブの受賞実績も豊富です。
2:株式会社博報堂
電通と並ぶ日本の二大広告代理店の一つ。多岐にわたる事業領域で、顧客企業のマーケティング課題を解決する統合的なソリューションを提供しています。CM制作では、緻密な戦略に基づいたクリエイティブと、生活者視点に立った表現に強みを持っています。
3:株式会社サイバーエージェント
インターネット広告事業を主軸に急成長を遂げた企業です。近年は、テレビCMとデジタル広告を融合させた「デジタルトランスフォーメーション・マーケティング」に力を入れており、CM制作においてもデータドリブンなアプローチで効果を最大化する戦略を得意としています。
4:株式会社ADKホールディングス
広告代理店事業に加え、CM制作を担う子会社「ADKクリエイティブ・ワン」など、グループ全体で多様なクリエイティブサービスを提供しています。クライアントの課題に寄り添った丁寧なコミュニケーションと、統合的なソリューションに定評があります。
5:株式会社ジェイアール東日本企画
JR東日本グループの総合広告代理店として、交通広告を中心としたメディア事業に強みを持つ一方、CM制作を含む幅広い広告事業を展開しています。特に、電車内ビジョンなど交通メディアとの連動企画に強みがあります。
6:株式会社東急エージェンシー
東急グループのネットワークを活かし、交通広告や商業施設、不動産関連の広告に強みを持っています。CM制作においても、幅広いクライアントのニーズに対応し、多様なクリエイティブを手掛けています。
7:株式会社大広
幅広いクライアントの広告戦略をサポートする総合広告代理店です。CM制作では、生活者のインサイトを捉えた企画力と、丁寧な制作進行に強みがあります。
8:株式会社読売広告社
読売新聞グループの広告会社として、新聞広告を主軸にしつつも、テレビCMやデジタル広告など、幅広いメディアの企画・制作を手掛けています。
制作プロダクション10選
1:株式会社AOI Pro.
1963年創業の老舗映像プロダクションで、広告映像制作を中核業務としつつ、映画・ドラマなどエンターテインメントコンテンツにも対応する、日本国内でも屈指の映像制作企業です。広告を中心に年間数多くの作品を手がけ、国内外で高い評価を獲得。グローバル拠点や多様な制作体制を活かし、幅広い分野で映像表現を提供しています。
2:株式会社ADKクリエイティブ・ワン
総合広告会社ADKグループの制作機能を担う企業で、広告代理店と制作プロダクションの双方の特性をあわせ持つ点に特徴があります。戦略立案からクリエイティブ開発、制作、プロデュースまでを一貫して手がけられる体制を有し、ワンストップでの広告ソリューション提供が可能です。
手がける領域はテレビCMやWeb動画などの映像制作にとどまらず、キャンペーン、イベント、IPコンテンツ活用など多岐にわたります。
3:太陽企画株式会社
テレビCMをはじめとする広告宣伝全般における映像制作を基軸に、Web、CG、VR/AR、ストップモーションアニメなど多彩な表現を手がける“ものづくり”のプロフェッショナル集団です。社内に撮影・編集スタジオやCG部門、音録ルームを備え、企画から完成までワンストップで対応。
4:株式会社東北新社
1961年創業以来、広告映像をはじめ多彩なコンテンツを手がけてきた総合映像プロダクションです。テレビCM制作では国内でもトップクラスの実績を持ち、企画から撮影、編集、ポストプロダクションまで一貫した体制を構築。大手広告会社やナショナルクライアントと数多くの案件を手がけ、クオリティと信頼性の高い映像表現を提供しています。
5:株式会社TYO
1982年設立の日本のコンテンツ制作会社で、テレビCMをはじめとする広告映像を中心に、オンライン動画やMV、企業ビデオ、イベント映像など幅広いコンテンツ制作を手がけるプロデュースカンパニーです。「MONSTER」「TYO drive」「PRO2」「Third」「WHOAREYOU」といった5つのブランドを展開。制作・企画・演出など、それぞれの強みを生かしたチームが集まることで、柔軟かつ高品質な映像制作体制を構築しています
6:株式会社ロボット
1986年に広告企画プロダクションとして設立され、創業初期からテレビCMの企画・制作を中心に活動を展開してきた企業です。現在は、映画・アニメーション・CG・XRアトラクション・テレビ番組・グラフィック・ウェブ・モバイルコンテンツなど、幅広い映像・デジタル制作分野を自社で手がける総合制作力を有しています
7:株式会社電通クリエイティブピクチャーズ
CMやグラフィック広告、Webサイト、体験型コンテンツなど、映像・広告表現の枠を越えた多様なメディアに対応可能な体制を構築。映像制作に必要な撮影機材・スタジオ運営、照明・機材スタッフのマネジメントも内包し、ワンストップでの制作を実現しています。
8:株式会社ギークピクチュアズ
2007年に設立された映像制作プロダクションで、テレビCMをはじめとする広告映像制作を中心に、映画、ドラマ、ミュージックビデオ、Webコンテンツ、イベント演出、アート制作など多岐にわたるクリエイティブコンテンツを手がける企業です。
9:株式会社ピラミッドフィルム
1978年に設立された映像制作会社で、テレビCMを中心に、映画、Webムービー、ミュージックビデオなど多岐にわたるコンテンツ制作を手がけています。編集からカラーグレーディング、サウンドデザインまで一貫した制作体制を構築。また、子会社「ピラミッドフィルム クアドラ」では、デジタル・インタラクティブ領域に特化した制作を行い、先端技術を活用した体験型コンテンツの制作にも注力しています。
10:株式会社二番工房
1974年設立の映像制作会社で、主にテレビCMの企画・制作を中心に活動しています。広告映像を軸に、ミュージックビデオやWeb動画、VRコンテンツなど幅広い映像制作に対応可能で、企画から撮影・編集・ポストプロダクションまで一貫した体制を有しています。長年にわたり国内の広告市場で実績を積み重ね、東北新社グループの一員として、多様なクライアントの広告表現を支えるプロダクションとして位置付けられています。
CM制作のためのドローン撮影に関するお問い合わせは株式会社TRICO.へ
近年、ドローン撮影はCM制作における重要な表現手法として確立されつつあります。
高度な飛行制御と多彩な映像表現により、従来では捉えられなかった視点やスケール感を映像に吹き込み、ブランドの世界観をより鮮明に伝えることが可能です。
日本の広告代理店と映像制作プロダクションが、緻密な戦略とクリエイティブを結集して生み出すCMの数々は、私たち撮影サイドにとっても大きな刺激となります。
私たちは、最新のドローン技術を駆使して、CM制作現場を支えるパートナーであり続けたいと考えています。そして、新たに生み出される映像作品の可能性に胸を膨らませながら、映像制作に携わるすべての方々とともに、次のクリエイティブの世界を切り拓いていきたいと思います。
